クリスマスが近づく頃になると、ポインセチアと一緒に店先を彩ってくれるのが、この「シクラメン」。最近では多くの品種が出回っており、飾る場所や使い道により、楽しみ方も色々選べそうです。上手に管理をすれば、夏を越して、また次の冬にも花を楽しむことが出来ます。シクラメンの原産地は地中海沿岸のギリシャ、シリア地方。「プリニウス博物誌」によると、ローマ時代、シクラメンは邪悪な魔術に対する解毒作用があると信じられていました。日本に渡来したのは1892年(明治25年)頃、当初日本では「ブタノマンジュウ」と呼ばれていました。原産地に近いシリア地方でブタが地下茎を食べ荒らしていたというので、英語では「ブタのパン(sow-bread)と呼ばれていたのを日本人が「ブタノマンジュウ」と訳したためと云われています。
科 名 : サクラソウ科
別 名 : カガリビバナ、ブタノマンジュウ
耐 寒 : 7℃、生育適温15~25℃
開花時期 : 7月~11月
主な用途 : 鉢(プランター)
原 産 地 : ギリシャ、シリア地方
管理方法
日当たり・置き場所
基本的に光線を好むので、なるべく日当たりの良い場所に置きましょう。やむをえず日当たりの悪い場所に置く場合は、2.3日に一度は日光浴させると良いです。冬は、暖かく、日光が当たる窓際や、ひだまりのある場所に。夜間は冷えるので、部屋の中央に移動させるか、厚手のカーテンを閉めると良いでしょう。暖房器具のそばに置くのはやめましょう。すぐに傷んでしまいます。乾燥しているときは霧吹きをかけます。春以降は強い日差しには弱いので、日中は遮光し、なるべく涼しく、湿気のこもらない場所に置きます。上手に管理すると、夏越しできるでしょう。
植え付け・植え替え
開花後は、咲き終った花や枯れた葉はこまめに取ります。このとき、ナイフなどで切り口が大きくなると雑菌が入り、病気の原因になるので、根本からねじり取るようにします。
主な管理
土の表面が乾いたらたっぷりと鉢から流れるくらい水を与えます。空気の入れ替えをしてあげるつもりで、鉢土中の老廃物を流してあげます。
花が咲き終った後の管理方法
1-休眠法
花が咲き終わったら徐々にみずやりを減らし、みずやりをやめます。雨の当たらない風通しの良い涼しい場所で夏をすごします。球根になったら球根の腐敗にきを付けながらみずやりを再開していきます。秋に葉がではじめたら肥料も与えていきます。
2-非休眠法
花の終わる頃(5~6月)に一回り大きい鉢に植え替えて管理します。水と肥料は与え続けます。肥料が多すぎると病気になりやすいので注意がひつようです。夏は日陰の気温の低い場所におきましょう。秋の初めごろ蕾ができ、秋の終わりごろから花がたのしめます。病害虫の駆除を、遮光、肥料の与え方など、手間がかかる方法ですが、前年より大きな株になり、早く花を楽しめるでしょう。
病 害 虫
灰色カビ病-若葉や蕾につきやすく、灰色のふわふわしたカビが発生します。見つけたらこまめに取り除き、薬剤を散布します。アブラムシ-見つけたら、駆除し、薬剤を散布します。